商品説明
なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない
東畑 開人
新潮社
※とほん企画展「眠られぬ夜の読書」推薦書籍
自分のこころはいったいどうしてしまったのか。自分で自分がわからない。そんな夜、静かに向き合いたい１冊です。
語りかけるような文体になっていて、カウンセリングを受けている気持ちで読むことができます。
”クライエントが語る生きづらさに、この社会そのものに潜んでいる生きづらさがが含まれていることがわかってくる。自由で過酷な社会がもたらす傷つきが見えるようになる。そして、それだけではなく、彼らがそれでも生き抜く姿を目の当たりにする中で、そんな社会にも優しい部分があることも見えてくる。”
”「わかる」ことには苦しさがあります。見たくなかった部分に目を向け、触れたくなかった部分に触り、考えるのがつらいことを考えることになるから当然です。
（中略）
さっさと相手を切り捨ててしまった方が、スッキリして楽だったと思います。
それでもそうやって心を向き合う作業をすることには価値がある。
心の可動域が広がるからです。今まで考えられなかったことを考えられるようになり、今まで感じることを拒否していた気持ちと一緒にいられるようになる。
（中略）
この繰り返しがセラピーです。そうやって、僕らは自分の人生の航路を見出していきます。”
ーーー新潮社 紹介文ーーー
シンプル礼賛の時代に、シンプルになれないこころで生きる全ての人へ。どこでも、誰とでもつながれる時代。なのに、どうしようもなく「ひとりぼっち」だと感じるのはなぜ？ 検索すれば、わかりやすい「答え」がありあまる時代。なのに、自分のこころがわからなくなるのはどうして？ 紀伊國屋じんぶん大賞受賞の臨床心理士が読者との〈夜の航海〉を通じて描く、新感覚の「読むセラピー」。
発行：新潮社
仕様：四六変型判 縦191mm 横132mm 厚さ19mm ソフトカバー 288ページ
発売日：2022年3月16日
