商品説明
踊れ始祖鳥
くろだたけし
ナナロク社
背景にされないように忙しく動き続けてやがて倒れる
会いたいと思える人があまりいない小鳥がないても見分けられない
正体を見せているのに納得がいかないような顔をされても
日常を独特なユーモアに包んで差し出してくれて少し笑ったものの、なんだか寂しさと悲しみの残像に、ちょっと真顔になってしまったり。ナナロク社主催「第２回 あたらしい歌集選考会」で、木下龍也 選となった著者による第一歌集。
ーーーナナロク社紹介文ーーー
ナナロク社主催「第２回 あたらしい歌集選考会」で、木下龍也 選となった著者による第一歌集。
【本書より5首】
踊ってるところを石にされちゃって始祖鳥なんて呼ばれています
なだらかな坂をだらだらのぼるうち忘れるはずと思われている
生きている者が死ぬのを待っている土はそういう役割だから
ちょうどいいカバンが欲しくなるたびに間違いがちな僕の大きさ
奪いあうボールに触れることもなく離れて立っていても少年
【帯文：木下龍也】
くろださんは穴の入口で世界を見つめている。
穴の底から僕は言う。
くろださん、そこからどんな風景が見えますか、
これからどんな風景を見ますか、
できればその目を、僕にください。
【装丁:名久井直子】
著者プロフィール
くろだたけし （クロダタケシ） （著/文）
1965年生まれ。熊本県在住。本書が初の著書。
2017年より作歌をはじめる。
発行：ナナロク社
仕様：B6変型判 ソフトカバー 136ページ
発売日：2023年6月23日
