商品説明
鯨寄る浦 虎伏す野辺
瀬戸千歳
秘密結社きつね福
ーーー著者紹介文ーーー
そばへ寄ってきた子どもたちが
ねえおばけなのと訊くから、
私はそうだよとうなずく。
私の身体はうすく発光しているので
夜の汀でもよく見える。
本文「信仰」より
海。虎。おばけ。
結婚式に虎を呼びたがる恋人。
死者と会える泉、 兄の約束を守る妹、 四十九日をすぎても帰らない友人、
砂嵐のなかの上映会、 海からあがってくる神様･･･････
19編の作品集
アンソロジーに呼んでいただいた作品やSNSで公開した作品に書きおろしを加えた全19作品。最長でも13000字くらいの短編なので、寝る前にサッと読めると思います。
あらためて散らばっていた作品を集めてみると「水辺・喪失・祖母・方言・嵐・幽霊あるいは神様」のモチーフでたいていが書かれていることに気づき、並びにたいへん苦慮しました。いまも正解かどうかわかんない。遠くから眺めているとぜんぶ同じように見えるけれど、手にとって近くに寄せてみたら模様や光りかたや断面が違う！！の心意気でやっていこうと思います。
発行：秘密結社きつね福
文章・装幀：瀬戸千歳
装画・挿画：たけもとあかる
仕様：B6判 204ページ
発売日：2024年12月
