商品説明
ケイパビリティ・アプローチとは何か 生活の豊かさを測る
マーサ・ヌスバウム
池本幸生、栗林寛幸(訳)
勁草書房
ーーー勁草書房紹介文ーーー
「豊かになる」ってどういうこと? GDPでは決して測れない、「一人一人が何をすることができるか」に光を当てる哲学への招待状。
GDPが高くても、選択や自由が失われてる人々がいれば「豊か」とはいえない。一人一人が「何をすることができるか」が重要だ。このケイパビリティ(潜在能力)アプローチの考え方は今や国連機関でも採用され、福祉の現場でも活用されている。これらの研究をリードした著名な哲学者によるケイパビリティ・アプローチ入門書の決定版!
【原著】Martha C. Nussbaum, Creating Capabilities: The Human Development Approach(Harvard University Press, 2011)
目次
日本語版への序文
はじめに
第1章 正義を求める女性
第2章 中心的ケイパビリティ
第3章 対抗する理論の必要性
GDPアプローチ
功利主義アプローチ
資源に基づくアプローチ
ケイパビリティと測定問題
人権アプローチ
第4章 基本的権原
自由と内容
政治的正当化
情報に基づく欲求厚生主義
社会契約論
政治的リベラリズムと重なり合う合意
帰結主義と義務論
政治感情と安定性の問題
制度化
第5章 文化の多様性
第6章 国家とグローバルな正義
第7章 哲学的な影響
アリストテレスとストア派
一七世紀と一八世紀─自然法、人間の脆弱性
一九世紀と二〇世紀─ケイパビリティvs 功利主義とリバタリアニズム
第8章 ケイパビリティと現代の問題
不利な状況
ジェンダー
障がいと老い、そしてケアの重要性
教 育
動物の権原
環境の質
憲法と政治構造
ケイパビリティと人間心理
結 論
追 記
付録A ヘックマンとケイパビリティ
付録B セン、福祉、主体性
謝 辞
訳者あとがき
各章の注
参考文献
索 引
著者・訳者紹介
著者プロフィール
マーサ・ヌスバウム(Martha C. Nussbaum)
シカゴ大学エルンスト・フロインド法学・倫理学特別功労教授。ハーヴァード大学で博士号(西洋古典文献学)を取得した後、ブラウン大学教授などを経て現在にいたる。この間、本書で展開しているケイパビリティ・アプローチの研究を含め、正義論やフェミニズム、国際開発論、教育論などでも顕著な業績を残し、2016年に京都賞を受賞。ほかにも2012年にアストゥリアス皇太子賞、2018年にバーグルエン賞などを受賞している。著書に『女性と人間開発』(岩波書店、2005年)、『経済成長がすべてか?』(岩波書店、2013年)、『正義のフロンティア』(法政大学出版局、2012年)、『良心の自由』(慶應義塾大学出版会、2011年)など。
池本 幸生(いけもと ゆきお)
東京大学名誉教授。京都大学経済学部を卒業後、アジア経済研究所に入所。その後、京都大学東南アジア研究センター助教授、東京大学東洋文化研究所教授などを歴任。京都大学より博士(経済学)を取得。共著に『コーヒーで読み解くSDGs』(ポプラ社、2021年)、共編著に『連帯経済とソーシャル・ビジネス』(明石書店、2015年)、訳書にポール・コリアー、ジョン・ケイ『強欲資本主義は死んだ』(勁草書房、2023年)、マーサ・ヌスバウム『女性と人間開発』(岩波書店、2005年)、アマルティア・セン『正義のアイデア』(明石書店、2011年)など。
栗林 寛幸(くりばやし ひろゆき)
1971年千葉県生まれ.英国ケンブリッジ大学大学院修士課程(経済学)修了.訳書にケン・ビンモア『正義のゲーム理論的基礎』NTT 出版,2015年;カウシック・バスー『見えざる手をこえて』NTT 出版,2016年など.監訳にマイケル・マーモット『健康格差』日本評論社,2017年.
発行:勁草書房
仕様:四六判 304ページ
発売日:2025年2月26日