商品説明
旅する劇団・幻の日本少女歌劇座を追って
鵜飼 正樹
創元社
ーーー創元社紹介文ーーー
1921(大正10)年頃に設立され、奈良県・大和郡山市を拠点としながら日本全国各地を公演していた旅回りの少女歌劇団「日本少女歌劇座」の足跡を、図版を中心とした資料によってたどるビジュアル学術書。
著者が20年以上の時間をかけて集めた資料や聞き取り調査から、ここ数年でようやく明らかになりつつある同劇団の概要をまとめた初の研究書となる。
政界にも太いパイプを持っていた実業家・島幹雄が主宰する「日本少女歌劇座」の活動は、鉄道網の活用、他の劇団と差別化しつつも流行にも即した演目構成、複数のチラシや割引サービスを駆使した高度なマーケティング戦略など、現代のライヴツアー公演やアイドル文化に通ずる画期的なものであった。
1936年に宮崎県宮崎市に拠点を移すまでは固定劇場を持たず、大都市を避けて地方公演していたため、都市部での知名度はほとんどなかった。
しかし戦前・戦中は日本国内だけでなく、台湾・朝鮮・満洲などでも公演しており、また戦後も活動を続けた数少ない少女歌劇団として、解散時点までの実質的な観客数や影響力は宝塚歌劇団を凌ぐかもしれない。
本書では、大和郡山市立図書館および著者所蔵のブロマイドやチラシ、ポスター等のビジュアル資料を中心に、劇団の設立から解散までの劇団史、時代ごとのトップスターや演目の変遷、折々に用いていたマーケティング戦略、公演ルートなどを紹介する。
《おもな目次》
はじめに
第1章 日下温泉と少女歌劇
第2章 昭和3年全国巡業を追う
第3章 山路妙子の時代
第4章 3人のスターと戦争
第5章 戦後のスター群像
第6章 謎多き経営者・島幹雄
チラシの変遷で見る日本少女歌劇座
エピローグ
おわりに
付録1 演目の変遷(演目リスト)
付録2 日本少女歌劇座小史(年表)
著者プロフィール
鵜飼 正樹 (ウカイ マサキ) (著)
京都文教大学総合社会学部教授。専門は社会学、大衆文化研究。
1958年滋賀県生まれ。京都大学大学院文学研究科社会学専攻博士課程学修認定退学。
著書に『大衆演劇への旅 南條まさきの一年二カ月』(未來社、1994年)、『見世物稼業 安田里美一代記』(新宿書房、2000年)、共著に『戦後日本の大衆文化』(昭和堂、2000年)、『京都フィールドワークのススメ あるく・みる・きく・よむ』(昭和堂、2003年)などがある。
発行:創元社
仕様:B5判 184ページ
発売日:2026年1月16日