商品説明
反アート入門
椹木野衣
ちくま文庫
ーーー筑摩書房紹介文ーーー
アートはいつも居心地がわるい。この世界への違和を創作の原点としているものだから。アートはとても血なまぐさい。古い価値観を超えようとするものだから。アートはめちゃくちゃやってよい。外部で対抗しているときにいちばん生命力をもつものだから──。「アートとは何だろう?」という問いに、美術批評の第一人者が斜めから斬りこむ、ラディカルな入門書。解説 牧野伊三夫
目次
門のまえで
第一の門 アートとはどういうものか
1 アートの出生とその証明
2 ジャンルはどのように分化したのか
3 絵画はもうなにも語ってくれない
4 すべてはアートのために
5 アートから表現を追放する
6 批評家がアーティストになった
7 アートを滅びの渦中に
第二の門 アート・イン・アメリカ
1 アートの独創vs.習熟の奨励
2 MoMAという新規格
3 ポップアートと死の平等
4 パフォーマンス ―― 全方位のアート
5 概念とアート ―― 手技なき消耗戦
6 冷戦という「空調」システム
第三の門 冷戦後のアート・ワールド
1 アメリカのアートがすべてではなかった
2 ウエスト・コーストからの妄想と惨劇
3 パンクなイギリスの若き台頭者たち
4 アートはメチャクチャやってよい ―― 中国の新世代
5 「作らない芸術」があってよい
6 「現代美術」から逃げ出せ!
第四の門 貨幣とアート
1 アートと投機マネーはよく似ている
2 蓄財家たちの癒されない渇望
3 絵画は紙幣に憧れる
4 アート〈キリスト〉貨幣経済
5 ヒューマニズムの先へ
最後の門 アートの行方
1 わたしたちにとってのアートとは?
2 「あらわれ」と「消え去り」のアート
3 「工」よりも「趣」を
4 芸術には芸術の「分際」がある
5 アートに宿すおそるべき混沌
6 「いま、ここ」が山となりアートとなる
7 いつの日かアートは解放され
門のあとで
あとがき
解説にかえて 牧野伊三夫
著者プロフィール
椹木 野衣 (サワラギ ノイ) (著)
椹木 野衣(さわらぎ・のい):1962年、秩父市生まれ。美術評論家。著書に『増補シミュレーショニズム』、『日本・現代・美術』、『戦争と万博』、『後美術論』(吉田秀和賞受賞)、『震美術論』(芸術選奨文部科学大臣賞)、『感性は感動しない』など。編著に『洲之内徹ベスト・エッセイ』(1・2)など。企画した展覧会に「アノーマリー」(1992年)、「日本ゼロ年」(1999−2000年)、『平成美術 うたかたと瓦礫(デブリ) 1989−2019』(2021年)などがある。同志社大学文学部卒。現在、多摩美術大学教授。
発行:筑摩書房
仕様:文庫判 416ページ
発売日:2026年7月13日