眠られぬ夜のために 第一部

眠られぬ夜のために 第一部
ヒルティ
草間平作,大和邦太郎(訳)
岩波文庫

※とほん企画展「眠られぬ夜の読書」推薦書籍

「他の人びとが欲するままに任せておいてよいことが、世には限りなく多い。結局、それはどうでもよいことだからだ。」

敬虔なキリスト教徒であるヒルティ(1833-1909)が、眠れない夜の時間を自らの人生を見つめ直すために活用しようではないかと書いた本です。聖書を引用しつつ信仰心に基づく内容ですが、自身の経験に裏打ちされた実践的な助言は悩み多き日々に前向きになるきっかけを指し示してくれます。

「もしあなたが憂鬱であったり、不安であったり、そのほか不機嫌なときには、すぐに真面目な仕事にとりかかりなさい。もしそれができにくいならば、だれかに小さな喜びを贈りなさい。」

本書では365日の日付とともに、数行から1ページ程度で完結する文章があります。眠れない夜にひとつづつ。前から順番に読んでもいいし、その日の日付を読んだり、なんとなく開いたページに目を落とすのもいい。キリスト教徒の方はそう考えるのかと感心しつつ、自分の心と向き合いゆっくりと読み進めたくなる本です。

本書は10年以上前から枕頭の書として愛読しています。とほん店主が前職時代に本の雑誌WEBで本書を紹介した文章がこちら。
http://www.webdoku.jp/cafe/sunagawa/20080110165928.html

本書は今でも枕元に置いて時々読み返しています。

ー−−岩波書店紹介文ー−−

眠れない夜はつらい.しかしいたずらに嘆いていないで,我々はそれを,日頃怠りがちな自己反省のための静かな妨げられない時間として活用しようではないか.ヒルティ(一八九一‐一九〇九)は青年に向かってこう語りかける.スイスの法学者・哲学者であった著者が,聖書の言葉を引きつつ人はいかに生きいかに自分を深めてゆくかを諄々と説く.

発行:岩波書店
シリーズ:岩波文庫
仕様:文庫版 386ページ
発売日:1948年5月16日
販売価格 1,111円(税101円)
購入数