商品説明
詩と散策
ハン・ジョンウォン
橋本智保(訳)
書肆侃侃房
「あなたという目的地を入力して、一気にだとり着くのではなく、途中、あれこれささやかな苦労と美しさを経て、それらすべてが合わさったとき、はじめてあなたに辿りつける。そんなプロセスがあったらいいのにと思う。」
ひとり詩を読み、ひとり散歩にでかけ、猫と一緒に暮らし、雪を愛する詩人が綴る日々に思うこと。彼女と一緒に散歩しながら思いを巡らせるように、静かに読みたくなる極上のエッセイ集です。表紙イラストは日下明。
【あとがきより】
「二〇二〇年の(韓国での)刊行以来、現在に至るまでベストセラーとなり、多くの読者に愛されています。色々なメディアで今年の一冊として紹介されたり、朗読されているのをよく見かけます。その多くが、ゆっくり歩きながら周りの景色を楽しめるような余裕がほしい、散歩が詩になる日常に憧れる、引用されている詩もぜひ買って読んでみたい、静かにひとり歩いているような気持にさせられる文章、などの感想が残されているのを見ても、このエッセイを読む行為は散歩——歩くことに似ているのかも知れません。読みながら、私もどこかに向かって歩いているような気分になります」
【本文中に出てくる詩人や作家たち】オクタビオ・パス、フェルナンド・ペソア、ローベルト・ヴァルザー、シモーヌ・ヴェイユ、パウル・ツェラン、エミリー・ディキンソン、ライナー・マリア・リルケ、シルヴィア・プラス、金子みすゞ、ボルヘス……
ー−−書肆侃侃房紹介文ー−−
散歩を愛し、猫と一緒に暮らす詩人ハン・ジョンウォンが綴るエッセイ
雪の降る日や澄んだ明け方に、ひとり静かに読みたい珠玉の25編
オクタビオ・パス、フェルナンド・ペソア、ローベルト・ヴァルザー、シモーヌ・ヴェイユ、パウル・ツェラン、エミリー・ディキンソン、ライナー・マリア・リルケ、シルヴィア・プラス、金子みすゞ、ボルヘス……
『詩と散策』は、著者のハン・ジョンウォンがひとり詩を読み、ひとり散歩にでかけ、日々の生活の中で感じたことを記している、澄みきった水晶のようなエッセイ集だ。読者は、彼女の愛した詩人たちとともに、彼女が時折口ずさむ詩とともに、ゆっくりと散歩に出かける。
【本文中に出てくる詩人や作家たち】
オクタビオ・パス/フェルナンド・ペソア/ウォレス・スティーヴンズ/アーチボルト・マクリーシュ/ローベルト・ヴァルザー/シモーヌ・ヴェイユ/パウル・ツェラン/セサル・バジェホ/ガブリエラ・ミストラル/ヘンリー・デイヴィッド・ソロー/カミュ/源信明/ウラフ・H・ハウゲ/エミリー・ディキンソン/アンナ・アフマートヴァ/ライナー・マリア・リルケ/フォルーグ・ファッロフザード/シルヴィア・プラス/チェ・ヨンミ/金子みすゞ/ジョージ・ゴードン・バイロン/ボルヘス
目次
宇宙よりもっと大きな
寒い季節の始まりを信じてみよう
散歩が詩になるとき
幸福を信じますか?
11月のフーガ
悲しみ、咳をする存在
果物がまるいのは
夏に似た愛
心のかぎりを尽くして来たから
永遠のなかの一日
海から海のあいだに
なにも知りません
よく歩き、よく転びます
国境を越えること
みんなきれいなのに、わたしだけカンガルー
ひと晩のうちにも冬はやってくる
夢とおなじ材料でできている
夕暮れただけ
窓が一つあれば十分
灰色の力
真実はゆっくりとまぶしくなければ
猫は花の中に
いくつかの丘と、一点の雲
今日はわたしに、明日はあなたに
彼女の歩く姿は美しい(送らない手紙)
日本の読者のみなさんへ
訳者あとがき
著者プロフィール
ハン・ジョンウォン (ハンジョンウォン) (著/文)
大学で詩と映画を学んだ。
修道者としての人生を歩みたかったが叶わず、今は老いた猫と静かに暮らしている。
エッセイ集『詩と散策』と詩集『愛する少年が氷の下で暮らしているから』(近刊)を書き、いくつかの絵本と詩集を翻訳した。
橋本智保 (ハシモトチホ) (翻訳)
1972年生まれ。東京外国語大学朝鮮語科を経て、ソウル大学国語国文学科修士課程修了。
訳書に、キム・ヨンス『夜は歌う』『ぼくは幽霊作家です』(新泉社)、チョン・イヒョン『きみは知らない』(同)、ソン・ホンギュ『イスラーム精肉店』(同)、ウン・ヒギョン『鳥のおくりもの』(段々社)、クォン・ヨソン『レモン』(河出書房新社)『春の宵』(書肆侃侃房)、チェ・ウンミ『第九の波』(同)ユン・ソンヒほか『私のおばあちゃんへ』(同)など多数。
発行:書肆侃侃房
仕様:四六変型判 並製 カバーなし 152ページ
発売日:2023年2月15日