商品説明
長い読書
島田潤一郎
みすず書房
”ぼくもまた、こころが沈み込むような暗い時期に、本屋さんに、図書館に救われた。
そこで、自分の人生を変えるようなすばらしい物語に、運命的な言葉に出会ったというのではない。世の中にはたくさんの本があるのだ、という事実が、ぼくの暗いこころを慰めたのだ。
それはつまり、世の中にはたくさんの人間がいて、たくさんの考え方があり、生き方があり、言葉があるということだ。” P192
ーーーみすず書房紹介文よりーーー
「本を読みなさい。
ぼくのまわりに、そんなことをいう人はいなかった。」
小説を読みはじめた子ども時代、音楽に夢中でうまく本が読めなかった青年期から、本を作り、仕事と子育てのあいまに毎日の読書を続ける現在まで。
吉祥寺のひとり出版社「夏葉社」を創業し、文学をこよなく愛する著者が、これまで本と過ごした生活と、いくつかの忘れがたい瞬間について考え、描いた37篇のエッセイ。
本に対する憧れと、こころの疲れ。ようやく薄い文庫本が読めた喜び。小説家から学んだ、長篇を読むコツ。やるせない感情を励ました文体の力。仕事仲間の愛読書に感じた、こころの震え。子育て中に幾度も開いた、大切な本…。
本について語る、あるいは論じるだけではなく、読むひとの時間に寄り添い、振り返ってともに考える、無二の散文集。
「ぼくは学校の帰りや仕事の帰り、本屋や図書館で本を眺め、実際に本を買い、本を読んだあとの自分を想像することで、未来にたいするぼんやりとした広がりを得た。」
カバー画 グスタフ・クリムト《シェーンブルン庭園風景》一九一六年
表紙画 ワシリー・カンディンスキー《《《《 〈黒の上の白〉のためのデッサン》一九三〇年
発行:みすず書房
判型 :四六判 ハードカバー 256ページ
発行予定日:2024年4月16日