商品説明
「誰でもよいあなた」へ 投壜通信
伊藤 潤一郎
講談社
ーーー講談社紹介文ーーー
手紙を詰めた壜を海原に投じるとき、書き手は「誰かは知り得ないが、どこかにいるあなた」へ届くと信じている。自分が名宛人でなくても自分宛のように受け取れる言葉が、この世界には確かに存在している。時空を隔てた「あなた」とわたしの関係――。
ナンシー、ツェラン、ベケット、リクール、デリダ、石原吉郎、青柳瑞穂、宇佐見りん、会津八一、ベンヤミン、石沢麻依……。思想と文学を結び、書かれた言葉を紡いでフランス現代思想の気鋭が贈る、傑作散文集。
目次
１．「あなた」を待ちながら
２．庭付きの言葉
３．岸辺のアーカイヴ
４．私にとっての赤
５．一人の幅で迎えられる言葉
６．記憶と発酵
７．断片と耳
８．誇張せよ、つねに
９．あてこまない言葉
10.「あなた」とともに
著者プロフィール
伊藤 潤一郎 （イトウ ジュンイチロウ） （著/文）
1989年生まれ。早稲田大学文学研究科博士後期課程修了。博士（文学）。現在、新潟県立大学国際地域学部講師。専門はフランス哲学。著書に『ジャン＝リュック・ナンシーと不定の二人称』（人文書院）、翻訳にジャン＝リュック・ナンシー『アイデンティティーー断片、率直さ』（水声社）、同『あまりに人間的なウイルスーーcovid-19の哲学』（勁草書房）、ミカエル・フッセル『世界の終わりの後でーー黙示論的理性批判』（共訳、法政大学出版局）など。
発行：講談社
仕様：四六判 ソフトカバー 176ページ
発売日：2023年10月26日
