商品説明
書簡集 それでも変わらないもの
椋本湧也
ヘルシンキのデザイナーからケープタウンの庭師、デリーの外交官からチリのお母さんまで。世界22か国で暮らす30名の日本人が「今この本を手に取っているあなた」に向けて書いた書簡集です。
「こんにちは。私は今メキシコのアグアスカリエンテスという小さな町から、この手紙を読んでくれているあなたのことを想像しながら書いています。」
「偶然、あなたのもとへ届いたこの手紙。あなたは今この地球上のどこにいて、何をしていますか？」
「この手紙を読んでいるあなたがどんな状況に置かれているか私にはわからないけど、読み終えた後、少しでもポジティブな気持ちになってくれたらいいなと思っています。」
「あなたにとって大切なことは何ですか。」
さまざまな場所から〈わたし〉に届く言葉。どんなことを思っているか、その国その土地はどんなところなのか、何を大切に思い、希望を持っているか。そんな、あなたに伝えたいことの数々。大切な人からの手紙を開くように、ゆっくりと読みたい1冊です。
ー−−紹介文ー−−
世界22ヵ国で暮らす30名の日本人が手紙に綴る、コロナ時代の生活をめぐる書簡集。ヘルシンキのデザイナーからケープタウンの庭師、デリーの外交官からチリのお母さんまで。変わりゆく時代の中で彼らが感じてきたことを、「今この本を手に取っているあなた」に向けて、それぞれの場所から自由に綴ってもらいました。
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" 2020年の初頭に始まった世界的なパンデミックは、僕たちの生活に大きな変化をもたらしました。日常も、仕事も、人間関係も、たった数年前までは想像すらしていなかったような変化が今なお続いています。そんなめまぐるしい日々の中には、この状況でなければ気づけなかったことや、自分の生活を支えてくれたもの、それでも変わらなかったものが誰しもにきっとあるはず。その生活の小さな記憶を、「変化のただなか」から、手ざわりのある形として残しておかなければ、僕たちは本当の意味で次の一歩を踏み出すことができないような気がするのです。僕たちはひどく忘れっぽく、記憶を塗り替えてしまう生き物だから。"
（本文「はじまりの手紙」より）
藍色の表紙に銀の箔押しがきらりと光るブックデザインは、前作に引き続き脇田あすかさんが担当しました。
巻末には作曲家の吉田文さんがこの本のために書き下ろした楽譜が掲載されています。
この本を手に取ってくれたあなたは、この数年間、どんな景色を見て、何を感じてきましたか？あなたからの返信の手紙を、世界各地からお待ちしています。
目次
＊ami｜Rijeka（クロアチア）
＊tamao｜Aguascalientes（メキシコ）
＊remi｜Sydney（オーストラリア）
＊shiho｜Strasbourg（フランス）
＊fumiya｜Ostrava（チェコ）
＊moku｜Gran Canaria（スペイン）
＊kento｜Helsinki（フィンランド）
＊yuri｜Berlin（ドイツ）
＊toshiki｜Cape Town（南アフリカ）
＊mizuki｜Washington D.C.（USA）
＊aya｜Oslo（ノルウェー）
＊haruka｜Tokyo（日本）
＊minami｜Singapore（シンガポール）
＊maho｜Los Angeres（USA）
＊kanami｜Paris（フランス）
＊saki｜Arnhem（オランダ）
＊hiroya｜Pembroke（マルタ）
＊maho｜Copenhagen（デンマーク）
＊yuto｜Montreal（カナダ）
＊risako｜Taipei（台湾）
＊akari｜Delhi（インド）
＊juri｜Calama（チリ）
＊yusuke｜Mexico City（メキシコ）
＊mona｜Seoul（韓国）
＊mana｜Berlin（ドイツ）
＊anri｜Kiev（ウクライナ）
＊gaishi｜Arnhem（オランダ）
＊akina｜San Cristóbal de las Casas（メキシコ）
＊nanami｜London（UK）
＊yuya｜Tokyo（日本）
著者プロフィール
椋本湧也
1994年生まれ、東京在住。個人で本を制作しながら、インテリアメーカーのVitraとArtek、出版社のタバブックスで働いています。フリーのライターとしても活動。「詩を誤読する会」主宰。
作者：椋本湧也
ブックデザイン：脇田あすか
仕様：174 × 120 mm ガンダレ製本 272ページ
印刷・製本：シナノ書籍印刷
発売：2022年11月9日
初版1300部
